乳歯も大切に
乳歯は生え変わるので虫歯になっても大丈夫と思っていませんか?乳歯は、ただ食べ物を食べるだけでなく、顔の形に関わったり、発音に影響したりします。また、乳歯がきちんと生えることで、永久歯が生える位置を確保できるようになります。 赤ちゃんの歯は、生後6か月ごろから生え始めます。そして、6歳を過ぎたころから順次12歳ぐらいまでに永久歯に生え変わっていきます。乳歯は永久歯に比べて、エナメル質や象牙質が薄いのが特徴です。一度乳歯が虫歯になると、歯がまだ柔らかい状態ですので、速く大きな虫歯になってしまいます。特に歯が生えてから3年以内の歯は虫歯になりやすいので気をつける必要があります。
お母さんも気をつけて
赤ちゃんが生まれた時には、虫歯菌は持っていません。お母さんや周りの人から虫歯菌や歯周病菌が入ってくることにより、子供の歯が虫歯になっていきます。食事の時の、お箸やスプーン、キスには注意が必要です。
仕上げ磨きを毎日必ず
小学高学年までは、仕上げ磨きを必ずお母さんがしてあげましょう。お子様が小さい時は、歯ブラシはおもちゃ感覚で構いませんので、お食事の度に磨く習慣づけることが重要です。小学生になっても、必ずお母さんが歯みがきをチェックしてあげて下さい。
乳歯と永久歯
3歳頃までに生えそろった乳歯は、6歳頃から12、13歳頃までに永久歯に生え変わります。歯の生え変わる時期や、生え揃う時期は、お子様により成長の速度が異なりますので、数年の差は気にする必要がありません。それより、生え変わっている間は、乳歯が生えてきたときと同様に、まだエナメル質が柔らかい状況ですので、虫歯になりやすい状況です。特にこの時期は虫歯にならないように注意してあげて下さい。特に奥の歯(6歳臼歯)は早く生え始め、歯みがきしづらい場所ですので、歯磨きを頑張ってください。定期的に歯医者さんで、検診を受けたり、フッ素塗布やシーラントをするのも重要です。
お子様の歯並び
虫歯同様、歯並びも注意して見てあげて下さい。歯並びが悪いと、将来虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。また発音が悪い、口呼吸をしている、出っ歯、受け口、すきっ歯など、年齢や状況により異なりますが、本格的にワイヤーを使った矯正を行う前に、口の中の筋肉をトレーニングするような装置もありますので、気になる点は早めに歯科医師にご相談ください。
フッ素(フッ化物)を使ってください
フッ素は自然の中にある物質で、緑茶や海藻、魚介類、ニンジン、リンゴ、ジャガイモ、ミルク、牛肉に多く含まれているのですが、それだけ摂取しても虫歯予防には不十分ですので、フッ化物を利用していきましょう。毎日の歯みがきには必ずフッ素入りの歯みがき粉を利用しましょう。3~4ヶ月に1度、歯医者さんでフッ素塗布を行いましょう。歯医者さんのフッ素は、普通の歯みがき粉に入っているフッ素より高濃度ですので、歯に留まる期間が長いのが特徴です。
フッ素の働き
フッ素は、歯に働きかけ、エナメル質に結晶(フルオロアバタイト)を作ることにより歯質を強化します。これは、虫歯菌が出す酸で歯がダメージを受けるのを防いでくれます。またごく初期の虫歯なら再石灰化を促しますので、修復も可能です。また、フッ素は、プラークや唾液に含まれる虫歯菌を弱らせ、虫歯菌が酸を出さない様にします。(抗菌作用、抗酵素作用)
シーラント
フッ素は歯の平らな面には効果的ですが、奥歯の溝はシーラントを利用しましょう。奥歯の噛む面の溝は深く、歯ブラシも届きにくく、食べかすやバイキンが溜まりやすい場所です。ここに、シーラントと呼ばれるプラスティック材で溝を埋めてしまうことで、汚れが残りにくくなり、虫歯になりにくくなります。